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前輪がでないトラブルで胴体着陸したDASH8Q400機(3月13日) |
3月13日、大阪伊丹空港を飛び立ち高知龍馬空港に向かった全日空1603便が、着陸時に前の車輪が出なくなるトラブルに見舞われ、胴体着陸する事故がありました。機体はこれまで再三トラブルをおこし危険性が指摘されていたカナダ・ボンバルディア社製のDASH8Q400でした。
幸いに胴体着陸が成功し、怪我人もなく事なきを得ましたが、一歩間違えば重大な事故になっていたことは確実でした。Q400機は2003年の就航以来、頻繁にトラブルを起こし、再三機種の欠陥、構造的な問題が指摘されていたにもかかわらず、抜本的な手を打たないまま飛行を続けてきた全日空、その飛行を認めてきた国土交通省の責任は重大です。
今回の事故原因は、まだ明らかにされていませんが、個々の機体の事故原因の解明とともに、なぜこれほど危険きわまりない航空機が、平然と日本の空を飛び続けることができるのかという背景についても充分検証することが必要になっています。
■三菱重工と双日
Q400機の機体の製造には、三菱重工が深く関与しています。同社ホームページには「製造担当分野は、中胴、後胴、垂直尾翼、水平尾翼、エレベーター/ラダー、ドアなど」と紹介されおり、Q400機の機体の多くは三菱重工製なのです。また販売は、総合大手商社「双日」の機械宇宙航空部門。「双日」の前進である日商岩井は、自衛隊に自社が扱う戦闘機を売り込むために政界工作をして「ダグラス・グラマン事件」を引き起こした前科があります。同社のホームページには「成長著しい地域航空の分野では、カナダ・ボンバルディア社の小型航空機の販売で100%のマーケットシェアを誇っています。成長が見込まれるビジネス航空機の分野では、ボンバルディア社ビジネス航空機全機種の販売に精力的に取り組んでいます」とあり、ボンバルディア機が同社の主力商品であることがうかがえます。
■県議会でも
「ボンバル機は大丈夫なのか」という声は、2006年に県議会でも繰り返し議論になり、県は強い懸念を表明。橋本大二郎県知事は航空会社に安全運航を申し入れていました。現在、大阪伊丹空港から高知に入る空路の選択肢としてはボンバル機を選ぶ以外にありませんが、同型機が高知便の航路に入っている事自体が、高知県観光への重大なマイナス影響を与えます。Q400機の飛行は直ちに全面的に停止し、関西空港のジェット便を増便するなどの抜本的な対策を早急に打つべきでしょう。 |