2007年2月18日
「主人」に尽くせば非行がなくなる? 「心の教育」チラシを高知市立小中学校が配布
特異な「男尊女卑」を主張する教育研究会未来のHP
夫を「主人」として尊び、「妻が夫に尽くせば子どもの非行はなくなる」などというとんでもない主張を繰り返しているタカ派集団「教育研究会未来」が高知市内で開く「心の教育」講演会(3月11日、かるぽーと小ホール、入場料1000円)へ参加を呼びかけるチラシが一部の高知市立小中学校を通じて配布されていることが明らかになりました。県や高知市が男女平等・男女共同参画社会の実現にむけて取り組みをすすめているにもかかわらず、行政自身の取り組みに逆行するような講演会に学校が荷担することに保護者から疑問の声があがっています。
「教育研究会未来」は2003年7月20日にも高知市かるぽーと大ホールで講演会を開いています。この時の講師は同会理事長の北村弥枝氏。45歳の時に夫を主人として尊ぶ「妻の心」に気付くと、たちまち子どもとの関係が改善され夫の仕事も成功した、「母の心がけでアトピーは治るなどという、「教育論」とはほど遠いオカルトまがいの講演を行っています。
同会四国ブロックのウェブサイトには、1月に投票された北九州市長選に「ストップ過激な性教育、『心の教育』推進、愛国心の涵養」など特異なスローガンを掲げて立候補し落選した人物の政治活動用サイトへリンクするバナーが置かれるなど、同会が政治活動にも関与していることが分かります。
2003年時、同会は県教委や高知市教委の後援をとりつけていましたが、女性団体などから抗議の声があがる中、後援申請を撤回した経緯があります(赤岡町や大方町など一部町村は後援した)。
今年になって学校を通じて同会の講演会の参加を呼びかけるチラシが配布されたことについて市教委学校教育課に問い合わせたところ、「市教委として後援はしていない。会の代表者が市教委にきて学校に配布を頼みにいくと言っていたので、校長の判断で配ったのだろうと思う」と述べました。