部落解放同盟県連(野島達雄委員長)は2月2日、県庁内で県教育委員会交渉を持ち、高校奨学金の成績条項撤廃や「学校選択制」反対の要求とともに「同和地区」の児童生徒の実態を把握する調査の実施を求めました。県教委事務局から大崎博澄・県教育長や各課長が対応。解放同盟からは野島委員長、山戸庄治書記長など10人が参加しました。
交渉で最も強調されたのが「部落の子どもの実態調査」の実施。「解同」側出席者からは「地区を線引きした調査を求めているのではない。部落を離れてひっそり暮らしている子どもを含め、部落差別に起因する子どもへの影響を調査すべきだ」、「全体の調査結果から部落の子のデータを抽出して読み出すことはできないのか」などという声が出されました。これらの要求は「属地」よりもさらに問題のある「属人」での追跡調査を県教委に求めるものであり、人権侵害も甚だしく到底許されるものではありません。
大崎県教育長は「すべての子どもを対象にした調査を行い、課題ごとに実態を各部署で把握している。地区に線引きをした調査はできない」とこれまでの見解を繰り返しましたが、「解同」側は「この問題は永遠のテーマ。引き続き話し合っていく」と納得せず、今後も「実態調査」を求めていく姿勢を示しました。
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