2007年1月28日
「組織決定」未解明のまま 自民ら多数決で証人喚問を打ち切り事実解明にフタ 県議会百条委
島田氏の尋問は賛成が共、新21,県民ク、反対が自民、公明、県政会
県が平成12年から18年度まで支出した(18年度は未執行)県漁業信用基金協会への年900万円の出資金について調査している県議会産業経済委員会(中西哲委員長、百条委権限付与)は1月24日、自民党・公明党・県政会が多数決で証人尋問を打ち切って強引に幕引きをはかりました。
1月23、24日に行われた証人尋問では「疑惑」(※)の最も核心部分である河野八朗副知事が下したとされる「組織決定」が、いつなのか、どういう内容であったのかは、全く明らかにならないまま。
「疑惑」を提起した側の野村俊夫・元県海洋局次長らの証言で11年5月6日の「組織決定」の場に居合わせたとされている島田一夫・元県企画振興部長を尋問することは「組織決定」の存在を証明するために欠かせないものでしたが、どうしたことか「疑惑」を追及する側が多数決で強引に尋問を拒否。「疑惑」があると言う側が調査を否定し真相解明にフタをするのは本当は「疑惑」はないと言うに等しいものです。
結局、真実がどこにあるかなどはどうでもよく、「灰色」のまま県政にネガティブな印象さえ与えれば目的が達成できるという党利党略が透けて見えます。あまりに党略的な尋問打ち切りには報道関係者からも疑問の声が。「疑惑」追及の急先鋒である「高知新聞」関係者からさえ「島田氏は呼ぶべきだったと思う」という声が聞かれました。
※自民党らが12年から18年度まで県が県信用漁業基金協会に支出した年間900万円の出資金は、11年5月に県信用漁業協同組合連合会が県の要請を受け実施した「よこはま水産」(社長は村越久佐夫・部落解放同盟県連副委員長、当時)への5000万円の融資の保証の補填だと指摘している問題。