２００７年２月４日

融資と出資は不可分一体？
野村俊夫・元県海洋局次長
県漁業信用基金協会への県の出資金について調査をしている百条委の審議の中で野村俊夫・元海洋局次長や一部の自民党県議は「融資と出資は不可分一体」「出資金で代位弁済を補填する」という認識の発言をしていますが、これは出資金の性格を正しく理解しているとはいえないものです。

出資金とは、事業に必要な資金を組織の構成員から一時的に協会が預かっているもの。協会が勝手に使えるものではなく、協会が解散したり会員が脱退した時には返金しなければなりません。

出資金を運用した果実は協会の会計に繰り入れられ収益につながることから、出資金増額は協会にとってプラス要因になることは確かですが、６３００万円の増資があっても低金利のもとでは実利はわずか。協会が行う代位弁済の補填とはまったく次元の異なる話です。

細木敏雄・県漁業信用基金協会理事長は出資金が「損失補填」になるかのような発想について「実務をしていない人が考えること。出資は保証の担保にはならない。何いいよらあという感じ」と県監査委員の調査に回答しています。