2007年1月24日

「串間さんに話したことはない」 「極秘メモ」めぐり串間・清岡証人の証言食い違い 偽証の疑い濃厚 県議会百条委
串間証人
県漁業信用基金協会へ県が行った年900万円の出資金について調査をしている県議会産業経済委員会(中西哲委員長、百条委権限付与)で1月23日に証言した串間正章・元県水産振興課長は、疑惑の重要な物証とされている「極秘メモ」を自ら書いたと述べましたが、翌24日証言した清岡寿栄男・元県信漁連会長はメモに清岡氏の発言として書かれている内容を串間氏に話したことはないと証言。書いたとされる人物が二転三転してきた「極秘メモ」の信用性が一層疑わしさを増すことになりました。

「極秘メモ」は今回の「疑惑」の発信源である野村俊夫・元県海洋局次長が昨年夏、県議会産経委に提出したもので、基金協会への県の出資金が「よこはま水産」がらみの「闇保証」の裏支えであるとする「組織決定」を裏付ける唯一の「物証」とされています。

23日の尋問では「日本共産党と緑心会」の吉良富彦委員が、「極秘メモ」には「平成11年5月12日高新依光記者へ信漁連会長が説明」という文章に続き、清岡会長が当時高知新聞の記者に話した内容が4点にわたって詳細にまとめられていることから、どうしてこのように詳しいメモを書くことができたのかと質問。この質問に串間氏は、「電話で清岡会長から聞いてメモったものと思う」と証言しました。

しかし翌日の尋問で清岡氏は、「串間さんとこうしたことで話をしたことはありません。まして電話でこんなことを言うて先方が記録するなど考えられない」と内容を串間氏に伝えたことはないと全面的に否定しました。両者の言い分は真っ向から対立しており、どちらかが偽証していることになります。

串間氏はこの他にも「12年度予算執行の際に作った文書であるのに13年度予算執行と記載されているのはなぜか」と問われたとたんに「間違っている。今気づいた」と述べるなど「極秘メモ」に関して信憑性に欠ける証言を繰り返しています。