2006年10月29日

高知市労働事業協会 「解同」高知市協と表裏一体 情報開示に応じず

高知市から数億円単位の委託費を入札のない特命随意契約で請けている公益法人である社団法人・高知市労働事業協会(高知市朝倉己771−9、森田益子理事長)が、昨年の総選挙時に民主党に300万円の政治献金をしていた問題を取材するために10月16日、高知民報が同協会に直接取材をかけましたが、協会は「ここは解放同盟の事務所ぞ」、「帰れ」などと高圧的な暴言を繰り返して、まったく説明しようとしない非常識な対応をとりました。

同協会は県が所管する公益法人であり、「知事の主管に属する公益法人の設立許可及び監督に関する規則」8条2項で役員名簿や登記、会計書類等を原則として公開しなければならないとされています。高知民報の取材では、公益法人である協会への取材である旨を告げ、県規則に基づき必要な書類を公開するよう要請しましたが、対応した竹内ちか子・部落解放同盟高知市連絡協議会事務局長は(協会の役員を務めていると思われるが情報を公開しないため不明)、「そんな規則は知らない。民報にはいつも悪く書かれている。民報に見せるわけにはいかない。帰ってもらいたい」との応対。
以下はやりとり要旨。

協会 何を調べたいのか。
民報 協会が昨年民主党支部に300万円献金している。会計書類を見たい。
協会 いくら献金しようが勝手だ。
民報 公開拒否か。
協会 とにかく帰れ。どうせ拒否したと書くのだから、書いたらえいわ。
民報 拒否ということでよいか。
協会 理事長(森田益子氏のこと)がおらんきわからん。
民報 いつ分かるのか。
協会 ここは解放同盟の事務所ぞ。ようきたにゃあ。何しにきた。
民報 ここは労働事業協会の事務所ではないのか。公益法人への取材だ。
協会 帰れと言いゆうに、ひとんくの事務所におるがは、おかしゅうないかね。 
民報 公開はしないということか。
協会 帰れ。

やりとりはここまで。一定の情報公開を義務づけられている公益法人としての自覚に著しく欠ける非常識な対応に終始しました(10月20日に、理事長と相談したかどうかを協会に電話で確認したが、していないとの返答)。

社団法人・高知市労働事業協会と部落解放同盟高知市連絡協議会の住所は、ともに朝倉己771−9。取材時に協会職員がいみじくも言ったように「解同」市協と高知市労働事業協会は完全に一体化していることが改めて明らかになりました。「同和地区住民の就労対策」を名目に高知市から入札を経ない特命随契で多額の委託費を請けている公益法人が、政党へ政治献金をしたり、日常的に政治活動に活発に取り組んでいる運動団体(竹内ちか子市協事務局長は来春の高知市議選に出馬予定)と一体化している現状は、広く県民の公益のために活動することを目的とする公益法人本来のあり方とはまったく異質なものです。

高知市がこのような実態を持つ法人に、随契を続け多額の委託費を流し続けることは、同和団体への実質的な団体補助金の継続にとどまらず、特定政治勢力を市行政が支援していることにもつながっていきます。社団法人・高知市労働事業協会の実体、部落解放同盟との関係の解明が急がれます。