2006年7月2日

低レベル放射性廃棄物処分場問題 和住関連会社が誘致派市議の山林を購入していた
問題の土地の登記簿の一部
香美市土佐山田町北滝本地区の土捨場(和住工業所有)に、低レベル放射性廃棄物処分場を誘致する動きが出ていた問題で、誘致の中心人物だった香美市議の所有する山林を3月に和住工業の関連会社が購入していたことが判明しました。

この市議は繁藤出身の前田泰祐市議。同市議は1月3日の繁藤集落の初会(集落の大半が出席する)の席上、原子力研究バックエンド推進センターRANDEC)が作ったパンフレットを参加者に配布して「こういう話が来ている。ぜひすすめたい」と参加者に強力に働きかけ。2月24日にはRANDEC幹部、大林組社員とともに住民説明に参加するなど地元をとりまとめる中心的な役割を果たしていました。

問題の土地は、前田市議が繁藤白ヒゲに所有していた8158平方メートル、と4462平方メートルの山林、280平方メートルの畑の3筆(和住工業所有の土捨場とは距離が離れており和住が直接活用することは困難)。2006年3月31日付で和住興産に売買によって所有権が移転しています。

和住工業の横矢忠志社長は取材に答え「交換するために2丁の山を400万円で買った。他意は全くない」と処分場建設との関係を否定しました。しかし前田市議が地元をとりまとめたことへの「謝礼」とも受け取られかねない「形状」とタイミングに地元では波紋が広がりそうです。

低レベル放射性廃棄物処分場を誘致する動きには香美市民から反対の声が起こり、門脇槙夫市長も行政の頭越しの動きに不快感を示すなど批判が高まり、地域を巻き込んだ大騒動となりました。そもそも今回の誘致の話が持ち込まれてきた経過からして非常に不透明さがあり、業者と前田市議との関係も含めて、事実を明らかにして総括する必要があります。