2006年6月28日

よこはま水産問題 県議会産経委が関係者の聞き取り結果公表 次長「組織決定」 河野副知事他全員は全面否定
6月23日、県議会産業経済委員会(中西哲委員長)が開かれ、県が平成12年から18年度まで県信用漁業基金協会(新船の資金などの負債を保証する公的な団体)に出資した年間900万円は、11年5月に県信用漁業協同組合連合会(漁業者向けの金融機関)が行った「よこはま水産」(旧佐賀町)への5000万円の融資の見返りの「闇保証」であると自民党県議団が「追及」している問題で、中西委員長と西森雅和副委員長が県関係者から聞き取った結果が報告されました。

聞き取り対象者は11年5月4日の打ち合わせに出ていたとされる関係者で(肩書きは当時)、森光稔・海洋局長、中澤卓史・財政課長補佐、浜田正博・財政課長補佐、小宮大一郎・財政課長、池誠機・同和対策長、野村俊夫・海洋局次長、河野八朗・副知事。この日の産経委では、聞き取り内容のうち「疑惑」に使えそうな部分だけを中西委員長がピックアップして読み上げ、質疑もさせない一方的な運営を行いました。

聞き取り調査の結果からは、当時「よこはま水産」と「解同」対策の担当者だった野村海洋局次長が、「出資は融資の見返り。副知事、財政課も認めた組織決定で、知事も知っていた」と自民党の言い分と寸分違わぬ主張をする一方、河野副知事、森光海洋局長など他の関係者は全員、出資金は融資の見返りではなく、基金協会の体力増強のためのものであると述べ「疑惑」を否定しています。

また5月4日の会合は、野村次長が副知事の了解をとっていないにもかかわらず「副知事もOKと言っている」と言って「よこはま水産」に直貸しをさせようとしてたことを財政課が危惧し、直貸しを阻止するため招集したもので、出された結論は「直貸しはさせない」ことであったこと(野村次長だけはこの場で「闇保証」を副知事が決めたと言っている)、直貸しを拒否された野村次長は追いつめられ「人相が変わっていた」など、当時のせっぱ詰まった状況が伝わってくるものになっています。