2006年6月20日

福井照・衆院議員(高知1区) カルト教団・統一協会集会に祝電 天宙平和連合祖国郷土還元高松大会 
講演する韓鶴子(統一教会公表の映像より)
統一協会と関連が深い2人
高額なツボや印鑑を買わないと祟りがあると脅して売りつける「霊感商法」や集団結婚などで社会的に大きな問題を引き起こしたカルト教団・統一協会の偽装組織である「天宙平和連合(UPF)祖国郷土還元高松大会」(5月15日、高松市内で開催)に高知1区選出・福井照衆議院議員(自民)が祝電を送っていたことが明らかになりました。

同大会では、統一協会日本会長の小山田秀生氏があいさつし、教祖・文鮮明の息子である文國進、文鮮明の妻・韓鶴子が講演。参加者には集団結婚式(国際交叉祝福)への参加が呼びかけられ、韓鶴子や文國進が参加者に聖水を振りかける儀式(血分けの象徴)や成婚宣布など統一協会の教義に忠実にのっとったカルト色が極めて強い内容でした(参加者は中高年の夫婦が多数。既婚夫婦を文鮮明が認めた結婚にするための簡易な集団結婚式のような意味合いを持っていると思われる)。

福井照事務所に祝電について確認したところ「いつも選挙で支援してもらっている方から依頼があったので祝電を送った」と事実関係を認めました。福井議員は2002年、高知市の県民文化ホールで開かれた統一協会の偽装組織・世界平和連合高知県連合結成大会に出席していたこともあり、今回の祝電は両者の抜き差しならぬ関係を示しています。

同大会に高知県からは土佐市議会議員の楠瀬守福市議が参加し、選ばれた代表家族として壇上にあがり韓鶴子に面前で聖水をかけてもらう場面も見られました。

統一協会とは 世界基督教統一神霊協会を名乗る韓国生まれのカルト教団。エバがサタンと交わったことが人間の原罪であり、教祖・文鮮明とのセックス(血分け)のみにより原罪が救われるというのが教義の柱。これを儀式化したのが集団結婚式(交叉祝福式)で、文鮮明を「真のお父様」、妻の韓鶴子を「真のお母様」と呼ぶ。原罪から救われるには文鮮明が選んだ相手と結婚しなければならないと信者に信じ込ませ高額な献金をさせたうえで見ず知らずの外国人と結婚させる「集団結婚」、街頭や各戸訪問による「難民救済」などを騙ったインチキ募金や珍味売りなどに信者を洗脳して動員し、多くの被害者を出している。90年代前半にはタレント桜田淳子の集団結婚式参加、元新体操選手・山崎浩子が洗脳されたことがワイドショーで騒ぎに。数千万円ものツボを祟りで脅して売りつける悪質な「霊感商法」が社会的に大問題になったことから、以後表面上の動きが見えにくくなっているが、様々な偽装組織に衣替えして活動。大学では原理サークル(CARP)などを名乗っている。韓国を中心に世界の統一を目指し、共産党をサタンであると激しく攻撃。自民党タカ派と選挙支援、秘書派遣、「純潔教育」などで関係が深い。

5月13日に福岡県で開かれた同大会に安倍晋三官房長官が祝電を送っていたことに対し、全国霊感商法対策弁護士連絡会、統一協会問題キリスト教連絡会、全国統一協会被害者家族の会が抗議。「霊感商法や集団結婚への参加強要も違法という最高裁判決が確定している団体に祝電を送るとはもってのほかだ」と被害者拡大に加担する行為であると責任を指摘している。