2006年5月27日

イージス艦ラッセル 県港湾空港局の懸念的中し波浪で係留ロープ切断 予定繰上急きょ出港  
岸壁とラッセル間のハシゴ橋 波の穏やかな5月24日もかなり揺れがあり上下動していた
5月24日に宿毛湾港池島岸壁に入港したアメリカ海軍のイージス艦「ラッセル」が28日の出港予定を繰り上げ27日の15時頃急きょ出港しました。

アメリカ軍側の説明では、波浪のため「係留ロープが切れた」ことが理由。26日から27日にかけて東シナ海の低気圧により宿毛湾周辺では秒速8〜9メートルの風が吹いていました。入港前に県港湾空港局は「池島岸壁には防波堤がなく強風時に静穏度が低い」という懸念をアメリカ側に伝えていましたが、構わず入港し、入港直後のキルビー艦長の記者会見では「宿毛湾港は波が穏やかで使いやすい港だ」とまで述べていました。しかし、もともと県西部は強風が吹きやすい土地であり、南西方向には外洋に開いているため低気圧の位置によってうねりが高くなる特徴があります。今回の事態は当初の県の指摘の正しさを証明することになりました。

ラッセルは当初の入港予定だった23日を「オペレーション上の理由」で何の説明もなく24日に延期したかと思えば、今度は急きょ出港の繰り上げ。12日に予定されていた領事の来高中止から始まって、アメリカの度重なる身勝手な計画変更の連続に宿毛市、県、県警は翻弄されました。出港にあたって宿毛市は27日朝連絡を受けましたが、15時過ぎに出港してもアメリカ側から県に連絡はありませんでした。