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イージス艦寄港を反対を英語で訴え |
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橋本知事とラッセル総領事との面談 |
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抗議の看板の前を足早に過ぎるラッセル総領事(右から2人目) |
5月23日から宿毛湾港池島岸壁に入港する予定のアメリカ海軍イージス艦「ラッセル」に先立ち、駐大阪・神戸米領事館のラッセル総領事が5月18日、高知県庁を訪問して橋本大二郎県知事と面会しましたが、橋本知事、総領事ともにイージス艦入港については一言も触れませんでした。
面会の大半はジョン万次郎やマンガのことで費やされました。ラッセル総領事は観光振興のための訪問であること強調しながらも、ニューヨーク市が微罪を取り締まったことにより治安回復をはかった「割れ窓理論」を誇示するなど鎧もチラリ。「日本外交では日本人の言うことをよく聞くべきだ」などと、県の非核証明にまともに回答しなかった自らの不誠実な対応など素知らぬふりの発言もありました。
一方で橋本知事は「外務省と地方の思いにはズレがあるので、直接アメリカと接するのはいいこと」と外務省批判を開陳。総領事に自著「融通無碍」を手渡しながら「外務省への思いを綴っているので参考にしてほしい」と述べました。
橋本知事は前日の17日、県が文書で求めた「非核証明」に応えて、外務省が出した文書(米側から事前協議がないので核搭載はないと信じるという内容)、米カミングス領事が県宛に出したといわれる非公式のメール(県は18日時点で公開していない)を、その内容よりも、本来文書を出さないところを例外的に出したということに力点を置いて「誠意ある回答」と評価。根拠になる条例がない中で港湾管理者としての県民への説明責任は果した、条例があればもっと強い態度でのぞむことができたという見解を明らかにしていました。
しかし2005年1月に米イージス艦ジョン・S・マッケイン入港にあたって、米総領事が小樽市長あてに文書で非核回答をしていることと比べても、今回の米側の高知県への対応は「誠意がある」などと言えるものでは到底ありません。
ラッセル総領事の来高にあたり県原水爆対策協議会のメンバーが県庁前で「高知は非核平和の港」「我々はイージス艦、ミサイル、核兵器はいらない」と書かれた看板で入港に抗議の意思を示しました。 |