郵政民営化 自民候補の主張大ブレ
9月11日に投票される衆議院選挙で、自民党が最大の争点としている郵政民営化問題について、自民党候補の主張が党の方針から大きくブレていることから、有権者から「本当に民営化のことを分かっているのか」という声が出ています。
この候補の主張は、「郵便局が国営だから340兆円の資金が金庫で眠っている。民営化すればこの金が市場にまわる」、「民営化法とは郵便配達は国営にして、郵貯・簡保だけを民営化するもの。一局たりとも郵便局はつぶさない」などというもの。
郵貯・簡保の340兆円については、「国債や特殊法人に流れているので、無駄遣いがなくならない」というのが、与党の言い分だったはず。「金庫に眠っている」という奇妙な言い分は自民党のこれまでの主張とはまったく異なるものです。また郵便を国営にして、郵貯・簡保を民営化するという主張は、与党の郵政民営化法案が「郵便事業株式会社」をつくる内容であることや、小泉首相が「公務員を38万人減らして税を節約する(実際には郵政職員給与に税金は使われておらず民営化しても財政には関係ないのだが)」とくり返していることとも整合性がありません。
またこの候補は郵政民営化を「小さな政府の入り口」と繰り返しながら、土木工事や区画整理による都市再開発では「国からどんどん補助金とってくるべきだ」と、公共土木事業についてはあいかわらずの「特大の政府」を主張しています。