2005年8月22日             


日高村エコサイクルセンター 高知市環境部が「抜本見直し」要求 県は計画見直し示唆


日高村に建設が予定されている産業廃棄物処理施設「エコサイクルセンター」について、高知市環境部は県に計画の「抜本見直し」を求めていくことを8月22日に開かれた同市議会厚生常任委員会で報告しました。

この見解は高知市環境部が、18日に県が明らかにした搬入量の調査結果がエコサイクルセンターに排出業者から搬入される廃棄物量を計画の予定を上回り採算がとれるとした報告を受けて出したもので、「エコサイクルセンターの現行計画については、現在の産業廃棄物処理の動向等から検討した場合において、経営リスクが高いと判断するものである。したがって、経営収支について、安定した黒字が見込める施設に整備するためには、施設のあり方について『計画の抜本的な見直し』が必要であることを進言するものである」と結論付けています。厚生常任委員会では委員の大半から「抜本見直し」を支持する意見が出されました。

同日開かれた県議会文化厚生委員会では、現在の計画が、事業費の約70億円を調達するための国庫補助・市町村からの分担金・民間からの分担金について協議が全くこれからであり不確定要素が高いこと、財政難の中で本来排出者の責任で処理されるべき産業廃棄物の処理施設を多額の税金を投入してつくることの説明が困難であることなどきびしい意見が自民党や「共産党と緑心会」などの委員から出され、朝比奈利広委員長が「民間施設は公金を1円も使わずやっているのに、多額の公金を投入することは県民への説明がつかない。資金協議の遅れは知事の責任ではないか」と現計画を強く批判するまとめを行いました。

計画見直しの是非について問われた執行部は「高知市からの提案を受けてすりあわせていく」と回答し、計画の見直しがありうることを示唆。8月25日のエコサイクル高知の理事会で態度決定をするとされていたことについても、「高知市とすりあわせて9月県議会までに明らかにしたい」と一定延ばしすることを表明しました。

解説 当初から現計画に批判的だった高知市が県に求めていく「抜本見直し」とは、現計画から高コストの焼却炉と破砕選別施設を除外し、当初計画にはない医療廃棄物の滅菌施設を入れて最終処分場と併設するものになると思われます。当初の建設費を抑え、ランニングコストを削減していこうという内容で、事業費が現計画から30億円以上縮減されることになり、「県内に最終処分場がない」ことを施設整備の最大の根拠付けに使ってきた県の言い分も一定満たし、県・高知市議会からの批判も少ないと思われます。

しかし県は「見直し」は示唆したものの、当初から「焼却炉のない施設はありえない」とくり返してきていることから、焼却炉をやめることには「抵抗」することも考えられます。今後の議論は焼却炉の是非を中心にした見直し内容が焦点になってくると思われますが、依然として資金の調達には不確定要素があり、莫大な日高村への振興策についても批判が強いことから、計画の見直しがスムースに進むかどうかは予断を許しません。