橋本知事 県警捜査費(12年度〜15年度)を特別監査請求 核心は12年度
橋本大二郎県知事は7月8日、県警捜査費の特別監査を県監査委員事務局に請求しました。請求範囲は平成12、13、14、15年度の4年分で、県警本部と高知警察署が対象。知事に先立ち県議会が求めた内容(14年、15年度)よりもさらに踏み込んだものになっています。
今回の監査の焦点は、平成12年度分を範囲に含めるかどうかでした(監査請求できるのは過去5年)。別表の捜査費予算の執行状況を見れば一目瞭然ですが、12年度までは捜査費予算はほぼ満額消化されてきました(全国どこでも)。13年度から警察機関が情報公開の対象となり、市民オンブズマン活動が全国的に高まってきたなどを背景に執行額が減少。15年度以降は北海道警の不正疑惑が大問題に発展し、高知新聞の報道、警察官の内部告発などが続いたことから、さらに予算・執行額が激減しています。 つまり12年度は、県警への「逆風」以前であることから、野放図に不適正な支出がされている可能性が大きいといえます。
県議会による監査請求が14、15年度にとどまったのは、請求内容を会派間で調整するなかで、最も消極的だった「21県政会」が「14年度、15年度ならば賛成する」という意向を示したためで、全会一致での請求を重視して他会派が折れたかたちで出てきたものでした。
高知県警捜査費(県費分)の予算執行状況(単位万円) | ||||||
12年度 | 13年度 | 14年度 | 15年度 | 16年度 | 17年度 | |
予算額 | 3426 | 3586 | 3050 | 2850 | 1800 | 1200 |
同執行額 | 3424 | 2517・7 | 2256・2 | 1531・2 | 621・5 | |
執行率 | 99・9% | 70・2% | 73・9% | 53・7% | 34・5% |