高知県議会が県警捜査費特別監査請求を全会一致で可決
監査請求を全会一致で可決。7月7日、高知県議会本会議
県議会は7月7日の6月定例会最終日に、県警捜査費(対象は平成14、15年度分、県警本部と高知署)の特別監査を求めることを全会一致で決議しました。地方自治法98条2項にもとづくもので、県監査委員は監査を実施した結果を報告しなければなりません。
自民党の中西哲議員が監査請求動議の提案理由を行い、県民クラブの坂本茂雄議員が賛成討論に立ちましたが、坂本議員が討論の中で、県議会の全会派の意思で提出した動議とは関係のない「舌の根も乾かぬうちに、答弁をひるがえす知事の豹変ぶりに、議員だけでなく県民だれもが、その目を耳を疑った」などという橋本大二郎県知事への攻撃を展開したため、田頭文吾郎議員(日本共産党と緑心会)が議事進行動議を提出し賛成討論として不適切であることを指摘。この発言に対し元木益樹議員(自民党)が「議長の許可を得ていない。懲罰すべきだ」などといいがかりをつけたため、一時議場は騒然となりましたが、監査請求動議は全会一致で可決されました。
自民党の強い反発で議事日程の中で監査請求については発言させてもらえなかった橋本知事は、議事日程終了後の閉会あいさつの中で「議会の指摘を踏まえ、県民の思いをくんで、もう一歩踏み込んだ取り組みをすべきだと考え直した」と述べ、急遽方針変更の記者会見をしたことについては「不快感や不信の念を抱かれた点は率直におわびする」と陳謝しました。
この日採決された意見書議案については「道路特定財源の一般財源化に反対する意見書」に対し、日本共産党と緑心会の吉良富彦議員が、現状の制度では無駄な道路開発の温床になる一方で、地方の切実な要求である生活道路の整備が進まない現状を指摘。一般財源化して地方財政の硬直化を改善することにより、地方の願いに応える道路整備が進むという趣旨の反対討論を行いました(反対は共産緑心のみ)、「所得税・住民税の改悪による大増税計画に反対する意見書」には米田稔議員が賛成討論。賛成は共産緑心と県民クラブでした。