2005年4月10日


日本国憲法は世界に冠たるもの」 小田実氏迎えた「憲法九条の夕べ」に1400人


         聴衆に語りかける小田さん


立場の違いを超えた幅広い市民が憲法改悪反対の一点で共同する「こうち九条の会」は、全国「九条の会」代表の作家・小田実さんを招いた講演会「21世紀に輝け・憲法九条高知の夕べ」を3月30日、県民文化ホール・オレンジで開き1400人が参加しました。

集会は憲法を守るたたかいの広がりを願う法螺貝の音で開会。西岡瑠璃子・元参院議員が司会を務めました。栗原透・同代表が「憲法改悪の動きは待ったなしの状況。九条の会は県下に広がっており、改悪反対の世論は強い。高知から全国へ運動を提起しよう」とあいさつ。元自民党県連総務会長の梅原一前須崎市長が、自らの戦争体験を振り返り命を大切にする教育と憲法改悪阻止を訴えました。

小田さんは自らが13歳の時に受けた大阪空襲の体験を紹介しながら「『戦争を知らない大人たち』が改憲を叫んでいるが、日本国憲法は、アジアへの加害と被害という体験をした日本が、戦争を反省し理想的な世界を戦争ではなく平和的手段でつくろうと呼びかけた世界に冠たるもの。民主主義と平和主義が結合した『世界平和宣言』だ」と日本国憲法を守り抜く大切さを訴えました。

集会では三木睦子さん(故三木武夫元総理の妻)から寄せられた「絶対に再び戦争はしてはいけない」と呼びかけるビデオメッセージが紹介され、高知センター合唱団が「憲法9条の歌」を合唱。高知大学の学生が土佐弁や広島弁など自分の言葉で日本国憲法を読み上げました。