2005年3月15日


求められる住民の自己決定 駆け込み市町村合併大詰め 


市町村合併を強力にすすめるための合併特例法期限切れが3月末に迫り、合併特例債を借りるため、まともな計画や見通しもないままに、期限に間に合わせるための駆け込み合併が大詰めをむかえています。

田野町を取り囲むような「飛び地」合併となる中芸(安田町、奈半利町、北川村)は25日にアンケート、香美郡南部(夜須町、香我美町、赤岡町、野市町、吉川村)では27日に野市町が住民投票、日高村と佐川町は20日に住民投票、佐賀町と大方町はアンケートが予定されており、不十分ながらも、住民が地域の将来について判断を下す機会が用意されています。

一方で香美郡北部(土佐山田町、香北町、物部村)では、住民が合併を否定する結論を下したにもかかわらず、首長と議会の多数が県、自民党県議と一体となり、否定された同じ枠組みのままで「住民の意識は変わった」と一方的に「判断」。全国でも例をみない強権的な合併を強行しようとしています。

物部村では村民の意見を聞かぬまま合併へと暴走する村長と議会に、「なぜ住民の声を問わないのか」「合併の前に役場はすることがあるのではないか」「合併するにしても住民をわやにしたやり方は許せない」という声が強くありますが、聞く耳を持たない村と議会に「何を言っても無駄」という失望感も広がっています。物部村消防団の団長、副団長、大栃分団長など長年にわたって村の中心的な担い手として活動してきた中枢幹部が「行政・議会との信頼関係が崩れた」と集団辞意を表明するなど合併のごり押しが地域社会に深刻な亀裂を生じさせています。