2004年12月21日


「高知西武跡地にシネコン計画」KUTVが12月17日放送 県立図書館移転構想ご破算か 県教委「全く察知していなかった」


       取り壊しを待つ高知西武の旧ビル

 跡地の活用が県・高知市の大きな課題になっていた高知西武百貨店跡地に複合型映画館・シネコン計画が進行していることが12月17日のテレビ高知のニュースで明らかになりました(21日夕刊で高知新聞が後追い)が、シネコンが実現すれば県教委がすすめようとしていた県立図書館の移転構想に重大な影響をあたえることから、関係者に波紋が広がっています。

 テレビ高知によれば、計画は現在の建物を約5ヶ月かけて解体。7〜8階のビルを約1年半かけて建設し、メインのテナントとして10のスクリーンを備えるシネコン、商業テナントが入る予定。420人収容の四国最大規模のスクリーンも設置される見込みで、平成19年5月オープンを目指す。

 問題は県教委がすすめようとしている県立図書館の移転構想との整合性です。12月16日の県議会本会議で宮地弥典・県教育委員長は県立図書館移転構想についての質問に対し、「現在の建物をリユースする説明を知事など三役にした」、「同地は進化型図書館の有力候補」などと答弁。専ら財政的な側面から県民的な議論を十分にしないままに性急ともいえる移転構想を打ち上げていましたが、翌日の報道により、答弁の根本が揺らぐ結果になりました。

 県教委生涯学習課は「報道されるまでまったく察知していなかった。移転構想はシネコンになることは想定していない。地権者との調整がされているのか分からないので見守るしかない」。高知市の西武跡地対策の担当者も「寝耳に水」。行政抜きで民民間で話が急ピッチで進んでいることが伺われます。