「辞職勧告可決なら辞職し再選挙」橋本知事 カギにぎる公明 欠席で可決の可能性も
10月7日、橋本大二郎県知事は、自民党と県民クラブが県議会に提出され8日に採決予定の辞職勧告決議が可決された場合、辞職して再選挙に臨む見解を明らかにしました。決議の可否は公明党の態度が不明のため不透明。同党の態度如何では可決する可能性もあります。
県議会の定数は40(1人欠員)のため議長を除く過半数は20。決議に確実に賛成するのは提出者の自民14(議長除く)、県民クラブ4の計18。反対すると思われるのは21県政会8、日本共産党と緑心会6、県政新風会3の計17ですが、21県政会、市民の声1にも態度が不明な点があります。公明3が反対すれば決議案は否決、賛成すれば可決、欠席しても可決する可能性が強くなります。
日本共産党と緑心会の田頭文吾郎県議団長は「橋本知事らしい判断だ。辞職勧告決議案自体不当なものであり、百条委報告の内容を持ってしても辞職する必要はないが、この大切な時期にいつまでも13年も前のことを引きずれない。仮に選挙になれば県民の立場で橋本県政の継続のため力をつくすことになる」と話しています。
知事の会見の要旨
@私が全く関知していなかったこととは言え13年前の私の選挙に関することで県民に不信の念を抱かせたことを、大変申し訳なく思う。
A現在、県がおかれた財政状況は危急存亡の時であり、10年以上も前のことで、いつまでも、時間を費やしてはいられないため、自分なりの説明責任を文書で今月末までに示す。
B県の将来に多大な影響を与える「三位一体の改革」をめぐって、来週から、国と地方の協議の場や、経済財政諮問会議が再開され、地方交付税も含めて、集中的な審議が行われる。来月中旬には、「三位一体の改革」と地方交付税の今後の方向性の結論が出る。この大切な時期を有効に活かそうと、今月中旬に予定していた海外出張をキャンセルし、経済財政諮問会議の有識者メンバーや財務大臣、経済界やマスコミに向け地方の声を精一杯伝えていこうと考えてたが、辞職勧告を受けて辞任すると、こうした大切な時期に、長期間にわたって知事不在になり、国や経済界などへの働きかけの機会が失われる。
C去年の知事選挙では6億円を超える予算が使われている。あらためて選挙となれば、極めて厳しい財政状況の中で、同じ額の予算が、新たに出費される。
Dこうした事情を、県民に知っていただき、議会も踏まえた判断を願いたい。その判断が辞職勧告ということであれば、議会の意志を尊重して、いったん職を辞した上、あらためて選挙を通じて、県民の皆さまの信を問いたい。