談合クロ百条委報告を多数で承認 共産緑心・県政新風は反対 県議会本会議
談合をクロ認定する報告を多数で承認(9月21日)
橋本大二郎県知事の平成3年当時の「選挙資金疑惑」と県が発注した坂本ダム談合について調査してきた県議会百条委員会は9月21日の県議会本会議で、談合を認定し、橋本陣営の選挙資金に熊谷組などから調達した金が充当されたと根拠不明なまま断定する報告を元木益樹委員長が行い、自民・21県政会・県民クラブ・公明らの賛成多数で可決しました。日本共産党と緑心会、県政新風会が反対しました。
元木委員長の報告は、調査で明らかになった事実は笠誠一氏と町田照代氏間の1億円の貸借、笠氏口座に出所不明の多額の出入金があったことだけにもかかわらず、裏金が町田氏への返済や知事選資金に使われたと決めつけ、坂本ダムの談合を「認めざるを得ない」と断定。「資金疑惑に対する橋本知事の関与を否定するものではなく、不関知・不関与の証言には疑問が残される」というものでした。委員長報告に対し、日本共産党と緑心会の田頭文吾郎議員、新風県政会の樋口秀洋議員が立ちました。
田頭議員 調査の到達から町田氏への返済資金を建設業者から調達したとは確定できない。談合業者の証人を偽証告発できないのに、談合を事実上認定するのは恣意的な結論だ。笠氏の証言には信ぴょう性が認められず説得力がない。この不自然さは橋本4選阻止という政治的意図と不可分だ。
樋口議員 笠証言は確たる信ぴょう性に欠ける。政党への工作資金を認めながら政党名を知らないとは「政治的意図を持っている」と不信感が募った。談合疑惑の結論は「談合の事実は立証されなかったが、否定できない」が正確な表現。
賛成討論には自民党の武石利彦議員が立ちましたが、委員長報告の内容を繰り返しました。
武石議員 来高2カ月で笠氏に町田氏は1億円を貸している。背景に何かがあったと思わざるを得ない。談合を当事者が認めないのは当然であり「談合が行われたと認めざるを得ない」との結論付けは妥当だ。笠氏の証言が真実なら、知事の政治責任は重大であり、良心に従った行動を求める。
また百条委で委員長報告に反対した21県政会の黒岩直良議員は、本会議では一転賛成しました。