2004年9月12日


三嶺が台風豪雨で大崩壊 原生林に深い傷あと オカメ小屋も破損


 右の高い所が山頂。中央が青ザレ。左が新しくできた崩壊跡、大量の土砂が本谷に流れこんだ

8月下旬から9月にかけて連続して到来した台風16、18号の豪雨により、日本で有数の大量の原生林が今も残り、高知県民に親しまれている三嶺(物部村1893メートル)で、大規模な土石流が発生し、西熊渓谷から三嶺頂上にいたる谷の本流であるフスベヨリ谷が大量の土砂で埋まっていることがこのほど明らかになりました。


    変わり果てたフスベヨリ谷。幽谷が消えた

崩壊したのは三嶺山頂から西南へ350メートル、西熊山へ至る稜線上から落ちる沢付近。崩壊は幅数10メートル、長さ300メートルに及び、削り取られた大量の土砂と樹木が下流の本谷・フスベヨリ谷へ流れこみました。土砂の先端は標高1200メートルのヌスビト沢出合付近まで達しており、ここから上部の山頂にむかって原生林の中を谷沿いに登るメイン・ルートは消失しています
 また高知県が管理している避難小屋・オカメ岩ヒュッテが強風によって瓦が破損し、使用できない状態になっています。

                 土砂の流れ


写真提供・三嶺を守る会