熊谷組営業所長が不自然な証言 県議会百条委
7月1日の証人尋問
県が発注した坂本ダム工事の談合と、平成3年当時の橋本大二郎県知事の「選挙資金疑惑」について調査している「県議会・坂本ダム等に関する調査特別委員会(百条委員会・元木益樹委員長)」は7月1日、証人尋問を行いました。証人は町田病院の事務長、同元事務員、熊谷組元四国支店長(再)、同元高知営業所長(再)、橋本選挙事務所の女性スタッフ(再)の5人。
尋問では、町田病院関係者には町田照代氏が笠誠一氏に貸した1億円の事務的な流れにについて、橋本選挙事務所の女性スタッフには笠氏から町田氏への返済時の詳細について質問しました。いずれも金の流れは金融機関の資料ですでに判明しており、証人は上部から指示されて事務を担当したに過ぎないことから、特に重要な証言はありませんでした。
熊谷組関係者には坂本ダム工事での談合、笠氏への裏金提供の有無を再度ただしましたが、いずれも完全に否定しました。
しかし元営業所長は、笠氏が町田氏へ返済した後に、同高知営業所の口座に800万円が入出金されているのは、新進建設が立替えてた裏金を返したのではないかとの指摘に対し、「何に使ったのか記憶にない」と不自然な証言を繰り返しました。
この日の尋問では町田病院元事務員の女性が「当時の書類が手元にないので分からない」と述べたことに対し、元木委員長が「病院で調べてくるように」「調べてこなければまた来てもらうことになる」などと委員会で再尋問のことなど確認されていないにもかかわらず恫喝しました。百条委に証人尋問の場以外で強制力はなく、資料調査は百条委側の仕事。事情がよく分からない立場の弱い証人をかさにかかって脅すことは許されません。