2004年7月4日


市町村合併 物部村執行部が試算の不備認める


 6月24日、土佐山田町・香北町との合併の是非が焦点になっている物部村で、執行部は村議会で質問に答え、合併した10年後以降に非常に財政がきびしくなること、各町村が公表している単独自立でいく場合の財政見通しの試算の基礎が土佐山田町と香北・物部村では異なることを認める答弁をしました。日本共産党推薦の森本珠城議員の質問に答えたもの。

 森本議員は、現在進行している計画で合併した場合、特例債などの起債償還がピークを迎える10年後以降に、合併による交付税減を猶予する特例が終わり交付税が急減することから、10年後以降の財政見通しを示すよう求めました。執行部は財政的にはきびしいが、人件費削減、基金の取り崩し等でしのげると答弁しました。「10年以上先は計算していない」と回答しない例が多くあることから、「しのげる」という前提付きながらも合併した新市の10年後以降の財政見通しに言及したことは注目されます。

 また森本議員は、各町村の試算の前提が異なっていることについて「これでは土佐山田町は野球のルール、香北町・物部村はサッカーのルールのようなもの。比較対象にならない」と指摘しました。執行部は「統一したルールにすればよかった」と述べ、試算の不充分さを認める答弁をしました。