笠氏が「天の声は俺が出す」 梅原国利・橋本後援会副事務長(当時)が証言 県議会百条委
県が発注した坂本ダム工事の談合と、平成3年当時の橋本大二郎県知事の「選挙資金疑惑」について調査している「県議会・坂本ダム等に関する調査特別委員会(百条委員会・元木益樹委員長)」は6月7日、会議を開き証人尋問を行いました。証人は町田病院から橋本後援会に派遣された男性スタッフ2人、当時橋本後援会の副事務長だった梅原国利氏、西松建設元四国支店長、笠誠一氏がパチンコ業者から借りた3000万円に関与した会社社長の6人。
この中で梅原氏は、笠氏は選挙の資金は誰にもタッチさせずすべて自分で処理しており「橋本氏と笠氏はセットではない」こと、「選挙の大部分は手弁当で、数億円も金がかかったとは思わない。実際の費用の3倍くらいになっているのではないか」という認識を示しました。
また笠氏が選挙中に「天の声は俺が出す」と言ったのを聞き、利権目的で選挙に関わっている危ない人物だ」と警戒心を持ったと証言しました。
尋問終了後、今後の委員会の方向性について議論があり、9月県議会にまとめを提出することを目標に調査をすすめていくことが確認されました。しかし、真相解明のカギを握る笠誠一氏が5月に軽度の脳梗塞で入院し、当面尋問に応じるのは困難と委員会に言ってきていることから、これまでの調査で矛盾が山積している笠氏の発言の精査や、自らの口座に流した3000万円の使途、「ある政党」への資金提供問題などの真相解明が困難に「なる可能性が出てきました。