2004年4月4日


元四国銀行支店長 橋本選挙事務所スタッフ女性を尋問 県議会百条委


 坂本ダム工事の談合と橋本大二郎県知事の「選挙資金疑惑」について調査している「県議会・坂本ダム等に関する調査特別委員会(百条委員会・元木益樹委員長)」は3月23日、平成3年の知事選挙当時に橋本陣営のスタッフだった女性、四国銀行帯屋町支店長(当時)などに証人尋問を行いました。
 この日の証人はいずれも、自らの意志で金の流れに関わった人物ではない(そのため匿名にしてあります)ことから、特に重要な証言はありませんでしたが、細部では笠誠一氏の主張と矛盾する点がいくつか明らかになりました。

証言のポイント 

 @四国銀行帯屋町支店長代理(当時)のYさん 「12月ころに秋山氏に呼ばれホテル佐渡へ金を取りに行った。金額は3000万円程度だった」。
 ※この証言は笠氏が選挙中、選挙資金として建設業者6社から集めた1億円を「ホテル佐渡」に一時置き、当面活動に必要な数百万円を抜いて残り全部を四国銀行帯屋町支店に預けたと証言していることに対応。
 12月では選挙中にならない(投票日は12月1日。もう一人の証人である当時の支店長は選挙前後と証言)。金額も笠証言によれば9000万円くらいなければおかしいが3000万では、差額の6000万円がどこに消えたのか説明がつかない。
 また6社の一員として1000万円を出した和住工業の横矢忠志社長は金を出した時期を9月と証言しており、時期的なずれがかなりある。
 
 A橋本陣営の選挙スタッフ(平成3年当時)のOさん 「笠氏に命じられ町田照代氏から借りた金を1人で徳島銀行高知支店に取りにいった。金額は1000万円だった。1億円と知っていたら1人では行かなかった」。
 ※町田照代氏から借りた金額は1億円のはずであり、これまでの流れと矛盾する。
 
 笠氏の口座の調査と合わせて笠氏を再尋問することは真相解明にむけて不可欠になってきています。
 この日の尋問では「頭が真っ白」になっている女性証人に対して、自民党議員が高圧的に問いつめるシーンが目立ち、後味の悪さが残りました。このような尋問のあり方は改善が求められます。
 今後の百条委は、金融機関への調査をすすめながら、4月8日に坂本ダム工事入札当時の県土木部長、橋本知事の選挙スタッフの高橋次郎氏を尋問する予定。