2003年11月16日 高知民報


総選挙終わる 参院時より得票伸ばし健闘するが及ばず

 11月9日に投票された第43回衆議院議員選挙で日本共産党は高知県では比例代表四国ブロックに春名なおあき候補、かこい浩一候補、小選挙区高知1区に梶原守光候補、2区に谷崎治之候補、3区に本多公二候補をたてて消費税増税阻止、憲法改悪反対など切実な国民要求を掲げてたたかいましたが、「自民か民主か」という偽りの選択の構図が大宣伝される中で2001年の参議院選挙よりも得票数・得票率を増やし健闘したものの比例区、小選挙区とも議席には及びませんでした。全国では比例区で9議席を獲得しました。 
 
 高知県での日本共産党の得票は、比例区が51861票(得票率14・67%)、小選挙区高知1区・梶原守光候補が20302票(同19・4%)、2区・谷崎治之候補が18927票(同15・4%)、3区・本多公二候補が16981(12・6%)でした。
 結果を受けて春名なおあき比例候補は「憲法改悪、戦争への道にストップをかける先頭にたつことはバッジのあるなしに関わらず変わりません。国民の願いに矛盾する政治は長くは続かない」と捲土重来を期し決意。
 「梶原さんを国政の場に送る県民の会」の推薦を受け議席をめざした梶原守光・高知1区候補は「たくさんの方々に支援をいただき、さわやかに悔いのないたたかいができたが、自民対民主という流れを止めることができなかった。民意を反映しない小選挙区制の弊害を見せつけられた」と話しました。
 浦田宣昭・県委員長は「非常に厳しい結果になった。自民対民主が政権を争い、他の政党はなくてもよいという構図が意図的に作られる中で、第3極の存在を示す努力をしたが打ち破れなかった。無党派の方々にも大きなご支援をいただいたが力不足から申し訳なく思っている。小選挙区制でのこのような選挙のやり方は遠くない時期に国民の批判を受けると思う。我々が選挙で掲げた消費税増税反対、憲法改悪反対・自衛隊のイラク派兵を許さない2大悪政とのたたかいは、これからの国政の舞台で重要になってくると思う」という談話を発表しました。

 反撃の足ががり築く

 今回の選挙で日本共産党が県内で得た比例区得票は(グラフ参照)2000年の総選挙には及ばないものの、2001年参院選から前進しており、反転攻勢への足がかりを築く結果となっていることが分かります。日本共産党の「野党らしい野党が必要」という訴えが有権者をとらえたものの、「2大政党制」の大キャンペーンの中で、浸透しきる所まではいかなかったということを示しています。
 一方、高知1区で自民党が公明党・創価学会抜きでは議席を維持できないほど支持基盤の崩壊が深刻であることが証明されました。民主党への期待感をマスコミあげてあおる報道にもかかわらず強いブームも起きませんでした。
 国会ではすぐに自衛隊のイラク派兵、年金問題、消費税増税、憲法改悪などが大きな焦点になる中で、自公政権、民主党ともに抱えている矛盾が一気に噴出することも予想されます。

               日本共産党の県内の比例票の動向