2003年5月18日 高知民報


牧さんが初の常任副委員長 日本共産党と緑心会は第3会派に


 いっせい地方選挙後、初の県議会になる臨時議会(組織議会)が5月7日から9日まで開かれ、正副議長や常任委員会正副委員長など新しい議会の構成が決まりましたが、日本共産党と緑心会の牧義信議員が県議会史上初の常任委員会副委員長になるなど、民意を反映した当たり前の議会運営への第一歩を踏み出す議会になりました。

 県議会の会派構成は、自民党18、21県政会8、日本共産党と緑心会6、県民クラブ4、公明党3、市民の声2。自民党が「本格的」に過半数割れしたことから、過去のような数の横暴ができない状況が生まれています。

 公明党は、これまで保守系議員と数あわせのための会派「清流会・公明」を組んでいましたが、今回は同党が推薦した議員にことごとくそっぽを向かれ、3人の「公明党」に。第5会派に転落しました。

 日本共産党と緑心会は、組織議会に先立ち各会派に@議長・副議長の任期を2年にして、議長を第1会派、副議長をそれ以外の会派から、A常任委員会正副委員長、監査委員の各会派の議員数に応じた配分、B政務調査費公開のための条例改正、を要求しました。

 選挙の結果、議長は第1会派の自民党の溝渕建夫氏、副議長は第2会派の21県政会の岡崎俊一氏が選出され、従来の自民党の独占が崩れました。
 常任委員会の正副委員長は以下の通りです(◎委員長、○副委員長、敬称略)。
 総務 ◎森田英二(自民)、○朝比奈利広(21県政)
 文化厚生 ◎三石文隆(自民)、○二神正三(21県政)
 産業経済 ◎佐竹紀夫(21県政)、○武石利彦(自民)
 企画建設 ◎中西哲(自民)、牧義信(共産緑心)

 これまでのように共産党を露骨に排除することが今回は行われず、日本共産党の牧義信議員が企画建設委員会副委員長に就任しました。 自民党や公明党は共産党にポストを「あけわたす」ことに強い抵抗をしましたが、自民党が大きく過半数割れするなかで、当たり前の議会運営をしなくては通用しない状況になりました。

 牧議員は「日本共産党議員が副委員長になったことは民主的な議会運営の前進の一歩であり、県議会が当たり前の方向に変化していくポイントになることだと思う。民主的で活発な議論ができるよう委員長をしっかり補佐していきたい」と話しています。
 一方で議会選出の監査委員(定数2)は自民党が独占。旧態依然とした運営がまかり通りました。

 日本共産党と緑心会の議員の所属する各常任委員会と会派内の役職を紹介します。

総務 吉良富彦
文化厚生 塚地佐智、米田稔
産業経済 田頭文吾郎、 谷本敏明
企画建設 牧義信
議会運営委員会 牧義信
競馬組合議員 田頭文吾郎
県・高知市病院組合議員 牧義信

日本共産党と緑心会会長 田頭文吾郎
副会長 谷本敏明、牧義信
幹事長 塚地佐智
政調委員長 米田稔
同副委員長 吉良富彦