「解同」幹部「みんなで押しかけるぞ」 威圧的な脅しの実態赤裸々 県が「働きかけ」を公表
橋本県政の県政改革の目玉として、圧力に負けない公正な県政を実現するために9月から始まった「職務に関する働きかけについての取扱要領」にもとづく記録が11月12日に公開され、県政改革に向けた大きな一歩を踏みだしました。
県が「働きかけ」の記録・公表をシステム化することは、不当な圧力を防止するために絶大な威力を発揮することが明確になりました。
記録・公表された事項の大半は、地域の要求や課題を県の担当部署に伝えて対応を要望したものですが、中には右翼団体の構成員と思われる人物が高額な図書購入を迫ったり、部落解放同盟幹部が、県の担当者を脅すために「みんなで押しかける」と圧力をかけたような例もあり、現在も県への威圧的な働きかけが後を絶たない赤裸々な実態が浮かび上がりました。
県企画振興部に勤務する30代の女性職員は、「働きかけの記録公表を制度化することによって、働きかけを受けた職員も1人で悩まずにすむ。職場全体の認識になり、きちんと対応できる。県民への透明性アップと共に、まじめに仕事をしようとする職員を守ってくれる制度でもあると思う」と話していました。
この制度をさらに発展させ本物にしていくためには、恣意的な運用がされないようにしなければなりません。とりわけ、何が働きかけであるかの線引きの明確化、面倒を避けるために故意に記載しないことなどがないように県民・職員の議論を深めていく必要があります。
■驚くべき実態
9月3日、地域雇用対策等連合協議会代表のI氏(記録では実名)が県土木部都市計画課に行った働きかけは威圧的な脅しの典型です。
ここで問題になったのは自動販売機の色。同協議会側が春野町の県立運動公園内に自動販売機の設置許可を求めた際に、県側が可能であれば景観に配慮した色にしてもらえないだろうかと要望したことに対し、I氏は何を思ったのか強烈に噛みつきました。
対応した同課長補佐が会議中だったにも関わらず電話で40分間にわたり、「私は部落解放同盟の春野町の責任者である。部長、副部長、課長から納得できる説明を求める。みんなで押しかける」、「深夜まで納得できる説明を聞かせてもらう」とどう喝しました。
この件は、県が許可しないと言っているわけでもなく、どうしてI氏が居丈高に興奮しているのか理解不能ですが、些細なことで難癖をつけて行政を屈服させるのが「解同」の常套手段。実際にはこのようなケースが水面下には広範に残っているのではないかと思われます。
この取扱要領が今年の6月県議会で議論された時に、激しく反発していたのが自民党と「解同」系議員でしたが、その理由がよく「納得」できます。この「取扱要領」を発展させていくことは、透明性の高い公正な県政にむけた「急所」になっているといえます。