国政選挙にむけ/公約実現へに全力/強大な党づくりを
いっせい地方選挙の結果について


                               5月1日  日本共産党高知県委員会

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 2003年いっせい地方選挙は、前半戦の県議会議員選挙が13日、後半戦の首長選挙および市町村議員選挙が27日投票でそれぞれおこなわれました。
 日本共産党は、県議選では、高知市選挙区の4議席と中村市選挙区の議席を確保しましたが、残念ながら香美郡選挙区の公文豪県議の議席を失いました。新たに須崎市選挙区でわが党の支持した谷本敏明氏が初当選をかちとり、現有6議席を維持し、「日本共産党と緑心会」という会派をつくることになりました。土佐市の大森陽子候補は善戦しましたが、議席にとどきませんでした。
 後半戦では、高知市をはじめとして2市14町村に29人の候補者を立ててたたかい、このうち10市町村で定数21議席が削減されるなか、宿毛市と奈半利町で複数議席を回復しましたが、高知市、土佐町、東津野村、三原村でそれぞれ現職1人を落選させる結果になりました。有権者のみなさんの期待に十分こたえる結果を出せなかったことに責任を感じています。首長選挙では西土佐村でわが党の支持した中平正宏氏が初当選をかちとりました。
 ご支援いただいた有権者のみなさん、党の前進のために力をつくしていただいた党員、後援会員、支持者のみなさんに心からお礼を申し上げます。
 後退したとはいえ、前半戦と後半戦であわせて31議席を獲得し、非改選の議席をあわせて、県内のわが党の地方議員数は96名と、ひきつづき第一党です。有権者のみなさんからあたえられたこの力を存分に生かし、住民の切実な要求実現のために全力をつくす決意です。

(2)

 いっせい地方選挙を通じて、日本共産党は、全国で、国民の立場にたった道理ある訴えと論戦をおこないました。前半戦は、米英軍による無法なイラク戦争のさなかでたたかわれ、わが党は、イラク戦争反対を正面にかかげ、医療費の値上げをはじめ国民負担増に反対し、国民の暮しを守る政治への転換、「オール与党」による「逆立ち」した政治のあり方をただそうと訴えました。後半戦では、住民に密着した問題が問われる選挙戦の性格にふさわしく、介護、子育て、国保など暮しの身近な問題とのかかわりで、わが党の役割と実績、政策を訴えてたたかいました。多くの政党が国政でも地方政治でも政党らしい政策と展望を語れなくなっているもとで、日本共産党の値打ちをきわだたせるものでした。自民党、公明党などの他党陣営は一貫して、平和や暮しの問題で「だんまり」と言い訳、ごまかしに終始しました。
 自民党は、県議選で現職四人が落選して前回につづいて過半数割れとなり、自民党政治にたいする県民の厳しい批判がしめされ、自民党の支持基盤の崩壊が一層すすんでいることがしめされました。わが党が現有議席を維持し自民党が過半数を大きく割った結果、県議会の構成と力関係を塗りかえるものとなりました。

(3)

 現職議員を落選させたことは残念ですが、そのなかでも今後の前進にむけた足がかりをつかむことができたことは、重要な成果です。わが党が獲得した得票数は、16市町村のうち、13市町村で2001年の参議院選挙の比例代表選挙の得票をうわまわり、そのうち7市町村で4年前の得票をうわまわりました。複数議席を回復した宿毛市では、市議選では過去最高の得票となりました。県議選の須崎市や土佐市で保守をふくむ無党派の人々との共同が前回よりもさらにすすみ、須崎市で議席獲得に結びつくなど新たな前進をかちとったことも重要です。これらの新たな前進への足がかりとなる成果を確信に、国政と地方政治での党の本格的な上げ潮をつくるために力をつくすものです。

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 今度の選挙での現職の落選については、それぞれの選挙戦に即した総括が必要ですが、宣伝と組織活動の総量が、4年前と比べても不十分な結果に終ったということは、今回の選挙での大きな反省点です。後援会は、前半戦でみれば、前回比で高知市が1・5倍、香美郡が1・6倍、中村市が3倍近く、土佐市、須崎市でもこれまでになく組織し、「後援会ニュース」を系統的に届けて結びつきを強める活動など、貴重な経験をつくりました。しかし対話・支持拡大のテンポは遅れ、前回の支持拡大数を突破できない陣営がうまれました。そこには、全党運動にしきれない弱さや、党の基礎的力量の問題があります。いっせい地方選挙にむけては「党員と読者拡大の大運動」などにとりくみ、わが党の基礎力量を高めるために、力をそそいできました。党員拡大では、四年前より前進の芽をきずいてきましたが、「しんぶん赤旗」読者数は、4年前の選挙に比べて日刊紙で89%、日曜版で84%というなかでたたかわれました。青年、学生でつくる「日本をかえるネット高知」の活動など、創意的な運動も展開されましたが、党の後継者をつくる課題や、職場に強大な党をつくる課題などが、県党にとって今後大きな努力がもとめられる問題となっています。
 今回の選挙で、公明党・創価学会が中心となった反共攻撃は、常軌を逸し、卑劣、無法で政治的退廃をむきだしにして激しくおこなわれました。わが党はこの攻撃にたいし、政党カーや反撃ビラの全戸配布などで徹底して反撃し、それぞれの地域で怒りと気概をもち、果敢にたたかいました。彼らの民医連の医療事故などを悪用した異常な反共攻撃に対して、党中央と党県委員会は、松あきら参院議員と石田祝稔党県本部代表を名誉毀損で告訴・提訴して反撃しました。しかし反共勢力がまきちらしたデマや中傷による毒素を全有権者規模で一掃するにいたっていないことも事実であり、ここでもわが党が反共毒素を一掃する力量をもつことが、今後の大きな課題となっています。
 選挙結果についての総括は、党内外の方々の意見に耳を傾け、十分論議をつくしながらすすめていきます。
  つぎのたたかいは、総選挙と参院選です。そしてこれからの中間選挙の一つひとつを勝ち抜くことです。今度の選挙から教訓をひきだし、きたるべき政治戦で、県民の期待にこたえる本格的な前進をつくりだすために、全力をつくすものです。