2003年10月12日 高知民報


「選挙資金疑惑」で笠誠一氏が証言 「坂本ダムは熊谷組が談合仕切った」 暴露の背景に和住工業・横矢社長


      10月3日 県議会議会運営委員会で発言する笠氏

橋本大二郎県知事をめぐる「選挙資金疑惑」に関連して10月3日の県議会議会運営委員会に、橋本知事の1期目の選挙にかかわった笠誠一氏が参考人招致されました。日本共産党からは田頭文吾郎議員が質問にたちました。

笠氏の証言で明らかになったのは、@証言に至った理由は橋本氏の4選出馬を阻止するため。高知市南久保の河川敷の土地をめぐり県と争っている和住工業の横矢忠志社長、自民党の依光隆夫県議らと話し合って証言に立った、A資金の流れを証明する物証は何ひとつない、B資金を提供したとされる企業名は企業に迷惑をかけるので明かせないというもの。

笠氏の文書を使った自民党県議の質問に端を発した「疑惑」は、思い通りにならない橋本知事をひきずり下ろしたい一部の建設業者、自民党の合作であることが浮き彫りになりました。

また笠氏は建設会社から受け取った裏金の相談を誰にしたのかという質問(公明党議員)に答え、「高松のほうに企業の仕事の配分をしている人がいた。(その人は熊谷組の人かとの問いに)そうです。その人に相談したが、その人はそこ(坂本ダム)だけは手配しないうちに亡くなったんです。その後、結局業界がひきついでやった」と坂本ダムの請負工事の談合を熊谷組が仕切っていたという重大な証言をしました。

坂本ダム 2001年に完成した宿毛市松田川の多目的ダム。 県が熊谷組・佐藤工業・新進建設のJVと94年に119億円で契約。入札当時から談合の噂が絶えなかった。