教研全国集会が大成功のうちに幕を閉じると右翼の騒音はピタリと止み、平穏な日常が戻ってきた▼筆者は“すべり山”で仕事をしているのだが、県庁、高知市役所、すべり山、教育会館あたりは右翼の周回コースになっているらしく、連日の騒音は正直参った。県庁や市役所は道路と建物が離れているからまだマシだが、“すべり山”は道路に接しているため、薄いガラス1枚しか隔てていない至近距離からの騒音には会話すらまともにできなかった。県民生活を守るため全国各地から多くの警官が応援に入った。8、9日には強い寒波が入り相当寒かったが、寒空の下、徹夜で寝ずの番をしていた末端の警官には頭が下がった▼気になるのは「暴騒音条例」のことだ。条例制定時、民主勢力は反対した。「右翼対策には効果はない。市民の表現の自由の侵害の危険がある」「音源の特定が難しいので立件できない」。今問題になっているようなことは、とうに議論の中で明らかになっていた。が、当時の県警と県は、とにかく作らせてくれの一点張りで条例は可決した▼今、この条例が不十分だからとさらに規制強化の方向が出てきている。右翼の無法な動きをきっかけに結局は国民の権利を制限する方向に引っ張っていくということになろうとしている。これには要警戒である。 (2002年1月27日)

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